質疑応答 2008年2月定例市議会


一般質問通告
市川市のまちづくりについて(市長)
(1) 景観に対する本市の取り組みと今後の展開について
ア. 市川市景観計画における本市の今後の方向性と現在の取り組みについて
イ. 市民周知及び、意識向上についての現状と今後の取り組みについて
(2) 京成本線立体化の現状と中期的及び長期的な本市の取り組みについて
教育行政について(関係者)
・ ビーイング(子どもの居場所づくり)の現状と今後の拡充について

【質疑要旨】  市川市のまちづくりについてお伺いいたします。

第一点目として景観に対する本市の取り組みと今後の展開についてです。一つ目は市川市景観計画における本市の方向性と現在の取り組みについてです。本市においては平成16年6月18日に公布された景観法の第8条の規定に基づき、平成18年7月1日に景観計画を、平成16年5月に策定したまちづくりに関するマスタープラン「市川市景観基本計画」に即して市川市が積極的に景観まちづくりに取り組み、市民・事業者との協働により、その実現に向けて推進することを目的に定めています。

そこで伺います。本計画の中では市川の成り立ちにより培われた地域の特徴的な景観要素を生かした地域を8つに分けて基本方針を定めていますが、これは具体的にどこのことを指しているのか地名でお答えください。

さらにこの基本方針を踏まえ今後どのように展開していくのかお答えください。また景観を形成する要素を自然系、歴史と文科系、まち並み系と大きく3つの区分に分け、それを更に12の要素別に基本方針を定めていますが、これは具体的にどこのことなのか、またこの基本方針を踏まえ今後どのように展開していくのか具体的にお答えください。

「市川市景観計画」の中で、別表―1にゾーン区分図として、色分けで地域をそれぞれのゾーンに分けて示してあります。本市は地域によってさまざまな顔を持っています。その特色をいかした景観をつくるためには、「景観計画」の地域別、要素別の基本方針のなかに、その色分けした地名を示す事で明確化し、より具体的に更に効果の高いものにしていくべきであると考えますが、ご答弁を願います。次に、例えばそれを、市川市のもつ景観条例や風致地区条例に上乗せしてしていくべきではないかと考えますがお答えを願います。

次に特定区域についは、具体的にどこの地域をお考えなのかお答えください。また特定区域を計画に入れるということは、将来的に条例に入れてのかについても、お答えください。

次に二つめとして市民周知及び、意識向上について現状と今後の取り組みについてお伺いをいたします。私たちの住む市川は都心に隣接をし、鉄道交通が行き交い、また、河川、緑や海辺など自然環境に恵まれ、そして歴史と文化のある都市として発展してきました。これらすべて、市川に住む全ての人たちの共通の財産であり、大切に守り、時には修景や保存などしながら、後世に残していかなければならないと考えます。そのためには、市川市景観計画の主旨の中でも触れているように、市川市が積極的に景観まちづくりに取り組み、市民・事業者との協働により、その実現に向けて推進していかなければなりません。そこでお伺いをいたします。景観まちづくりに対しての市民周知及び、意識の向上についての現状どのようなことを行っているのか、またそれを踏まえて今後の取り組みについて具体的にお答えください。また、「景観シンポジウム」「まちづくり学校」について21年度以降は隔年としたことについての根拠と理由をお答えください。

第二点目として、市川市のまちづくりの中における京成本線立体化の現状と中期的、長期的な本市の取り組みについてお伺いいたします。この問題は、私が初登壇をいたしました平成19年の6月議会でも質問をさせていただきました。そのときに副市長からご答弁いただきました通り、昨年の秋の広報市川に京成本線立体化の5案について市民の皆様に「健康都市いちかわ」にふさわしいまちづくりとして示されました。また3月15日の広報市川では、そのアンケート結果についてが公表されました。そこでお伺いいたします。

一つ目として、当初では、地下にするのか、高架にするのか、平成18年度中に結論を出すと言う事でしたが、市民の皆様にお示しをしたのは、5案で未だ結論は出ておりません。先日の代表質疑の中のご答弁によりますと、20年度は課題や問題などを千葉県と鉄道事業者等の関係機関と協議、調整を進めることと、市民理解の確保と整備手法の検討を進めるとございましたが、市川市としての決定の目標時点はいつなのか、ご所見を伺います。

二つ目として、京成本線の沿線は古くからの住宅地が多く、菅野、八幡の一帯には市の木でありますクロマツが点在し、本市の代表的な景観を形成しているという住環境を考えた京成本線立体化について、本市としてはどのように考えているのかについてもあわせてお答えください。

次に今後の進め方の中で、ご事業費の検討がありますが、広報市川の市民の皆様にお示しをした中に5案についてのそれぞれの総額が記載されておりましたが、この総額のうち市川市の負担額はそれぞれいくらのなるのか、お答えください。

それから、京成本線の問題は大変長期的な計画になると考えます。その間、中期的にはあの踏切の遮断時間による車の渋滞、自転車、歩行者の安全性の確保等を考え、国府台第3号踏切、第4号踏切、第5号踏切、市川真間第3号踏切、菅野第5号踏切、京成八幡第1号踏切について、市はどのように対策を考えているのかお答えください。次に、八幡小前の通りについてですが、あそこに待避所を作ると逆に登下校時や、雨の時など踏切を渡りきれなくなる危険があると考えますが、その点についてどのようにお考えか、お答えください。

第3点目として、市川市の教育行政におけるこどもの居場所づくり、ビーイングについてお伺いいたします。
ビーイングは平成17年に策定された市川市次世代育成支援行動計画、子どもウェルビーイング21の中で、市川市が市立小学校内に進めているもので、学校施設を活用し子どもたちの居場所をつくることにより、地域の人々、異年齢間の交流による遊びを通した子どもたちの健全育成を図ることを目的としています。また子育て中のご家庭においても、ファミリーサポート同様、子育て支援の場として大変大きな役割を担っています。そこでお伺いをいたします。現在ビーイングは8校に設置をしていると伺いましたが、その運営要綱、活動内容、学校名、利 用者の傾向を具体的にお答えください。つぎにこの事業は今後、拡充していくべきだと考えますが、本市のご所見をお伺いいたします。また、統計的に見るとやはり年齢も低学年が多いようですが、地域も圧倒的に学区のお子さんが多いですね。やはり1,2年生くらいで下校後、他の学区まで遊びに行くのは結構キツイと思います。

その点からも各学校に一つ作っていく努力をすべきと考えますがお答えください。まず教室の確保が難しいということについては、「市川市ビーイング運営要綱」の第3条、実施場所の中で、ビーイングは原則として市立学校の余裕教室において実施するものとする。ただし、当該学校の施設の状況により、余裕教室の使用が困難な場合は、特別教室、ゆとろぎ教室、校庭、体育館等において実施する事ができる。とありますが、この3条を踏まえ、余裕教室がないのであれば、ゆとろぎや、特別教室、または会議室等の開放をするべきだし、実施できると考えますが、ご答弁をお願いします。

それから活動の内容ですけれども、学校ごとに違うと言うことですが、例えば、ビーイングを利用する保護者の皆様からの声として、来室に関して、一旦帰宅後となっているのを直接学校から来室できるようにしてほしいと言う声がとても多く聞かれます。と言うのも、保護者の方がどうしても何らかの事情で下校まで間に合わないときとか、直接ビーイングにいけることにより、こどもがお家で一人にならなくてすむ事や、昨今色々な子どもを取り巻く事件や犯罪の多くが登下校中に  あることから、少しでも学校と自宅の往復を少なくするべきであるということが主な理由と考えますが、その点について明確なお答えをください。

また、ニーズについては、やはり今後はそういう市民の声を集約したり利用者の声を反映していけるような、取り組みをすべきと思いますがいかがでしょうか?

以上ご答弁願います。


【答弁要旨】 「景観計画」については景観法第8条に基づき策定するもの。この計画では①対象となる区域、②その区域内における良好な景観形成に関する方針、③良好な景観形成のための行為の制限に関する事項を必ず定めるものである。「景観」は、「地域の風景」「街や地域の表情」として表れるものとして方針は本市地形や環境等々の特徴をもとに整理。考え方として「要素別」と「ゾーン別」の方針をあわせ持って「地域の風景」を展開させる。従って同じ地域でも色々な視点からまちづくりに取り組む事も考えられ、これら方針は地域場所を限定していない。

条例に上乗せしていくと言う点については、地域で景観意識が共有化され、ルールが定められる場合には、「特定区域」として同計画へ付加、条例へ反映させる事としている。また、「特定区域」と「景観地区」使い分けについては規制する内容やその手続きについて、若干の差異があることから、最も効果的な効果的な手法を選択するべきと考える。

市民周知に関しては、様々な立場の人が同じテーブルで考え、意見を交わし、同じ目標に向って進むことが鍵となる。そこで、「まちづくり学校」や「景観シンポジウム」「景観百選」等を行っている。また地域を定めた具体的な取り組みは始めたばかりだが、今後もまちづくり学校卒業生の協力を得て進めていきたい。これらの活動と地域住民の理解により、地域ルールや準備がまとまった場合は特定地域にしていきたい。景観形成に関する周知、啓発に終わりはないと認識している事から「シンポジウム」は毎年1年開催し、「学校」については隔年で開催したい。

京成本線立体化については、市民の皆様と取り組むことが基本と考えていることから、昨年12月にアンケートを実施し、現在、その分析作業中である。今年度は沿線住民の意見周知、勉強会、意見交換会を実施予定。

市としての方向性を21年度に決定する。次に住環境に配慮した立体化計画については、沿線の街づくりと併せて「京成沿線整備検討委員会」で6つの目標を掲げ、検討してきた。いちかわらしさを維持しつつ、住環境に配慮した立体化計画に取り組む。京成本線の事業にかかる市の負担額については、国府台・真間川区間の高架化で150億円、菅野駅・真間川区間の高架化で70億円、主要道路の単独立体化で65億円と試算している。地下化の負担については、今後協議の上決定する。

次に京成本線立体化にむけた中期的な取り組みについては、菅野5号踏切については歩行者、自転車の待避場の確保に努める等速攻性のある対策に取り組む。この他鬼越駅前は道路を拡幅し安全性の向上を図った。いずれにしても、京成本線の立体化が実現するまでの間、歩行者の安全確保、地域交通の円滑化に取り組んでいく。

なお外環道路、3.5.26号、3.4.18号らの道路が供用されると交通量の大幅な減が見込まれ、渋滞緩和や歩行者の安全が図れるものと考えている。

次にビーイングについて。この事業は子どもたちを地域で見守り、育てていく取り組みの一つとして、大きく3つ目的を掲げ、要綱に基づき、現在、8校で行っている。各学校ごとに運営委員会を設置し、地域主導型の運営形態をとっている。今後の拡大については、大きな課題として似たような事業がいくつか存在し、一つの方向性が見えにくい事があげられる。また、環境や施設の整備面で不十分の施設もある。今後の方向性として、関係部署と関連する課題の解決も多い事から様々な観点で調整に務めていく。学校帰りに直接ビーイングにいける様にできないかということについては、実際に行っている学校もあり、各運営委員会で検討していく。また様々なニーズについて集約できるように、運営員会間の意見交換を検討する


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