2011年6月定例市議会

 ◯議案質疑  6月10日(金)
議案第6号  平成23年度市川市一般会計補正予算(第1号)
  
 (1) P17 住宅防災リフォーム相談員報償金及びP17 木造住宅防災リ
    フォーム補助金
 (2) P18 小学校費及び中学校費 工事請負費
 (3) P19 予備費
 (4) P5  債務負担行為・塩焼小学校放課後保育クラブ建物借上料



 
 (1)住宅防災リフォーム相談員報償金
          及びP17 木造住宅防災リフォーム補助金

[質]
   (1)として都市計画費の住宅防災リフォーム相談員報償金34万6千円と木造住宅防災リフォーム補助金1千2百万円について。
今回の震災により本市も多くの住宅に被害が出ており、改めて住宅の安全性に対する市民の機運も高まっている。これは新規の制度だが、どのような方がどのような場合に制度を利用できるのか対象について伺う。加えて手続きについても簡素化し、申請件数、相談数を増やし耐震化を広げていく、加えて高齢の方や働いている方などなかなか出向けない市民への配慮も必要であるが、その対応についてどう考えるか。
また、補正額の積算根拠と、加えて施行日はいつからか答弁願う。最後に、震災からもうすでに3ヶ月が経過しての今回のこの制度の創設、補正予算の計上である。おそらくこの間にすでにリフォームを済ませてしまっている市民もあると思うが、さかのぼって申請できるか、対象に含まれるか。
   
[答]
  (1)の制度は昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅(居宅)の所有者及び3月11日の大震災により被害を受けた木造住宅(居宅として使用、罹災証明のあるもの)が対象。
現状より少しでも耐震強度を高め、環境形成を目的とすること。市の木造耐震診断士が週1で相談を受け助言を行う。(1件につき30分程度)一日4時間計8件の相談に応じる予定。
まず、電話で予約をし、専門員・相談員が相談を受け、助言もし、より住民の希望に沿った助言ができる環境を作っていく。積算根拠は補助の対象となる経費に二分の一を乗じて得た金額。上限は30万円。施工日は平成23年7月1日。
さかのぼっての申請(遡及)は、今後の制度の活用状態がどのようになるのかまだわからないが、今の段階では行わないこととしている。
   
 (2)小学校費及び中学校費 工事請負費
 
[質]
   (2)として教育費の中の小学校費並びに中学校費、工事請負費について。
小学校費ではとりこわし工事費1千3百万円、補修工事費2千万円、中学校費では補修工事費に3千万円がそれぞれ計上されているが、この内容についてお答え願う。
また、現在の生徒の状況については、通常に各学校とも学校生活に支障が出ていないか、その対応について伺う。
さらに工事開始の時期はいつになるのか。私は生徒の安全を第1に行うべきという観点から伺っている。たとえば、工事中の安全性を考えると夏休みの長期休暇で行なうべきと考えるし、一方で一刻も早い対応が必要なら、いながらでの工事をしなければならないことも想定されるが子供の安全性の確保にどう応えていくか。
   
[答]
   工事内容について。
北方小学校の2階から4階にある渡り廊下が震災の影響で落下の危険があることから改修工事を行う。塩浜小学校は校舎外周部に段差ができた復旧工事。塩浜中学校も校舎外周部が沈下してしまった復旧工事、並びにU字溝等の破損の復旧工事を行うもの。
学校運営上での支障について渡り廊下については通行止めとなっているため連絡に若干の支障。
グラウンドについてはクラブ活動などに支障があるがいずれも学校が対応している。安全性については現状子供たちが入らないように囲んであったり、通行止めにする、穴が開いている箇所には土嚢を積むなど仮設対応では行っており、ある程度の安全性は確保できていると考える。
工事の時期については補正予算成立後できるだけ早い時期に夏休みを中心に進めたい。若干2学期に入る可能性もあるが、学校側と調整しながらやっていく。その際の子供たちの安全性、通行人、車両の安全については防音シート、仮囲い、ゲート設置、警備員を配置するなど安全の確保に努めていく。
   
 (3) 予備費

[質]
  (3)として予備費について。
今回8千7百万円を補正した理由についてうかがう。また今回予備費を当初予算と同じ1億円に戻すが、このような状況の中の見通しで当初と同額の1億円で大丈夫なのか。

[答]
  予備費の補正理由について。
23年度は1億円を計上していた。予備費とは、本来過不足が予算に生じた場合は補正予算を組まなければならないが、予測できない、緊急の支出に迅速に対応できることとされている。今回、大震災の影響で、23年4月、5月2ヶ月にもかかわらず、予備費1億円のうち、すでに8700万円を支出込みであることから、今後の震災の影響、自然災害等のことを考え、8700万円を補正額とした。
今回1億円の補正の妥当性については本市の過去の予備費の支出状況は年度により大きくばらつきがあり、平均で約5千万。多い年で8~9千万。今回は年度当初ということや今後台風等の支出も視野に1億円が妥当と考えた。今後さらな財政支出が必要になった場合は、補正予算、あるいは再度補正で予備費の増額をするなどで対応していきたい。
   
 (4) 債務負担行為 ・塩焼小学校放課後保育クラブ建物借上料

[質]
  (4)として債務負担行為補正塩焼小学校放課後保育クラブ建物借上料について。
まず、1点目として債務負担行為補正の理由と塩焼小保育クラブの建物現状と児童の現状について伺う。立て替えの場所の液状化については、同じ敷地あるいは場所に立てるのであれば当然液状化の対策は講じるべきだがどう対応するのか。
さらに地盤改良について、地盤改良と建物を借り上げた業者は同一で行うといことでいいか。
それから建物の大きさについて。塩焼小保育クラブの児童数の見通しをどう捉えて、今回の立替を考えているのか伺う。
さらに今申した2つのことを踏まえたたうえで今回の債務負担行為補正の額が1億2千万円と前回のものよりかなり高額だが、その内訳と妥当性について伺う。
次にこれは23年度から10年間の債務負担行為だが、スケジュールをお答え願う。それを踏まえ、倒壊した前の建物のリース期間はまだ残っていると記憶をしているが、その期間と残債はどのくらいの残っていて、どう対応するか?今後、スケジュールを含め、このことが影響することはないか伺う。
   
 
[答]
   塩焼小学校放課後保育クラブの現状は、今回の大震災で液状化現象により一部陥没し、使用不可能になったことから新たな建物を借り上げるため、債務負担行為を設定するもの。現在建物は仮囲いをして立ち入り禁止としている。子供たちの状況は震災時、校舎内教室利用29名、軽量鉄骨プレハブ利用40名、合計69名の児童が登録していた。震災発生によりプレハブが使用不可能となり、急遽学校の1部屋を借用し、翌12日より通常通り通える状態にした。
その後4月から入所児童が増え体育館2階の会議室を整備し、暫定的に運営している。現在は普通教室2クラス80名、体育館2階会議室12名、合計92名が利用している。既存の建物は平成18年4月から平成28年3月までの10年間の賃借となっており、本年3月末で半分の支払いを終えた。残りの賃借料は約1千万円。これについては契約書に基づき市の負担はないものと考えており、口頭ではあるが、放棄の承諾をえている。新たな建物については鉄骨2階建て4部屋約480㎡260名まで収容可能。建築対策として地盤改良をし、液状化対策を行う。
今回の債務負担行為1億2千万円の内訳は地盤改良に1千万、リース代で1億1千万。各年度設定額は初年度に2千2百万その後は1千百万となる。このリース代が前回に比べ高額になっている理由は、今後大幅な児童数増が見込まれること、校舎内の教室不足等が見込まれることから規模を従来の物件の約4倍にしたことによるもの。
今後のスケジュールについて、早急に既存建物の撤去を行う、議決後入札による業者選定し、地盤改良、建物の建設に入り、平成24年4月1日供用開始を予定している。
   
 ◆ まとめ
   まず、住宅リフォームについて新規事業ということでまだこれからやってみなければならないところも多くあると思いますので、不均衡の生じないように、そしてより幅広い方が利用できる制度、特にもうすでにリフォーム済みの家庭への遡及を含め、効果の高い制度とすべきと申し上げておきます。
 予備費についてです。これ以上は一般質問で行うこととしますが、先ほども申したとおり、今回の措置は、あの大混乱の中においての市民の皆様のご不安を取り除く、また安全面、健康面を守ることに対する市の対応だったわけですが、一方で前例を作ったということにもなりますし、そういった意味では、今後に課題を残す形となりました。今回の予算措置を振り返り、もう一度県と市の関係、役割分担を明確にすること。緊急時非常時においては、なかなか難しいことと理解はしますが、それでもおのおのが役割を果たす最大の努力をし、それでも足りない部分において補い合う、協力し合う形にすべきであるということをご指摘申し上げておきます。最後に塩焼小学校放課後保育クラブについてです。
市内には多くのプレハブの保育クラブ、また行徳地区にもいくつかの保育クラブがありますが、今回は塩焼小学校保育クラブで、液状化による倒壊が起こりました。液状化が懸念される地域はほかにもありますので、今回のこの市の対応が今後の他の液状化の懸念される保育クラブについても影響してくると思いますので、災害時のきちんとした対策を講じ、今後にも活かしていくべきと申し上げて質疑終了といたします。
   
 


戻る